今回はセキュリティを意識したブラウザであるFloorpを勝手に使って勝手にレビューしてみました。
Floorpとは
FloorpはAdblockのプラグインが標準で搭載されているFirefoxベースの比較的新しめのブラウザです。
開発元はAblazeというコミュニティで主体が日本の学生さんらしいです。
ブラウザ以外にも安全性やプライバシーに重点を置いたLinuxディストリビューション「AlexandriteOS」の開発も行なっています。
Floorpダウンロード
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Floorpはこちらのページからダウンロードが可能です。
対応するOSは、Windows10・Windows11の64bit版と、Intelチップ搭載のmacOS、Fedora、UbuntuなどのLinuxです。
Intelチップ搭載のmacOSと制限がありますが、一応マルチプラットフォームで対応を謳っているため、評価ポイントは高いです。
Floorpインストール
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Floorpのインストールは簡単です。
ダウンロードしたFloorpのインストーラを実行します。
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インストーラを実行すると[WindowsによってPCが保護されました]とSmartScreenが表示されます。
この時点で入れたくない感が半端無いです・・・
今回は、インストールを行いたいため、[詳細情報]を選択します。
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アプリ名と発行元が表示されるため、[実行]を選択します。
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SmartScreenの実行を行うと、自動的かつ勝手にインストールが開始されます。
セキュリティを意識しているのにこの挙動で大丈夫でしょうか?
どこにインストールされたかわからないのにセキュリティの向上?を謳って良いのか微妙に思います。
ただ、これはFirefoxベースことなので、仕方がないと思いますが、どこにインストールされたかわからない。また、インストール場所の指定もさせてくれない。勝手にやられている感があるので不安に思う。
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インストールが完了すると、勝手にFloorpが起動します。
以上でFloorpのインストールは完了です。
Floorpの使い勝手確認
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まず、インストール直後から、強調されていますがぱっと見の特徴的なものは縦型タブだと思います。
これは、横タブ型のブラウザにあるあるなウィンドウを開きすぎてどこにどのページがあるか分からないという問題を解決できるというメリットがあります。
個人的にはアイコンしか見えなくなるレベルまでタブを開くと、結局同じようなページを複数回開いていることがザラにあるので、別に不要な気がします。
あとは、役割によって別のウィンドウを開いておくとすぐに閉じてもよい画面と閉じたくない画面を物理的に分ける癖がついているため、あまり恩恵がないと思いました。
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FloorpはデフォルトでAdBlock的なアドオンが付属しています。
メニューバーの部分から設定を確認することができます。
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AdBlockについては、「情報が抜かれる」や一部ページのレイアウトが崩れるといったことがあるため、使用は賛否両論ありますが、このuBlockについてはオープンソースで開発が行われているため、そこに大きな問題はないと思います。
また、Chromeなどの拡張機能を提供しているため、Floorp以外でも利用することができます。
そのため、今回はこの点については評価対象から外しています。
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あとは、デフォルトでGoogle翻訳が利用できるようになっています。
この点については、便利だと思います。
Safariを使っていると、翻訳できるが微妙に使い勝手が悪いので重宝します。
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Floorpの設定メニューですが、Firefoxベースのため、作りはFirefoxです。
ただ、アイコンがついているため、文字だけよりも比較的視認しやすいです。
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ここで、FirefoxとChromeのリソース使用量比較をしてみたいと思います。
Firefoxベースなので、Firefoxと比較すると若干ですがメモリの使用量は低いです。
数MB程度なので誤差の範囲内だと思います。
また、Chromeとの比較ですが、Chromeの方がプロセス数が多い割にメモリの使用量は少なくなりました。
Chromeはメモリバカ喰いすると言われていますが、Chromeはメモリが確保できる状況の場合は、メモリ使用量をセーブせずにメモリを使用する挙動らしいので、「実際に必要な量=起動に必要な量」ではないです。
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Firefoxのバージョンは、2022年8月5日時点で103.0.1です。
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一方、Floorpは10.2.0となっています。
ここら辺は、Firefoxとバージョン表記が異なるため、単純比較できないです。
ただ、Floorpの背景綺麗ですね。
まとめ
今回は、Floorpというブラウザが目についたので、勝手にレビューしてみました。
もちろん、お金ももらっていませんし、案件でもステマでもありません。忖度なしです。
このブラウザをデフォルトのブラウザとして使うか?
あくまで個人的な感想ですが、正直微妙なところです。
デザインがカスタマイズできる点やデフォルトでuBlockが入っている点、縦型タブが標準で搭載している点については、良いと思います。
あまりリテラシーが高くない人に使わせる分にはアリだと思います。
今回は、Chromeに代替されるブラウザという基準で評価しましたが、このブラウザが悪いという点ではなく、あくまで「筆者の用途にマッチしなかった」というものなので、悪くはないです。
筆者の用途にマッチしなかった点として、広告のブロックについては、UTM側である程度制御を行なっているため、uBlockは必要ないですし意図しない悪質な広告以外については、サイトの運営者にお金が落ちる場合もあるので、「広告は100%悪である」と思っていません。
また、プライバシーを尊重しているという点ですが、メタデータなどは利便性を向上させている対価として筆者が意図的に提供しているものであり、別に嫌だと思っていません。むしろどんどん抜いてもらっても良いです。
総括すると、万人受けはしないだろうけど、基本的なセキュリティ強化やプライバシーの尊重を少しだけ意識したい人向けなのではないでしょうか。
おまけ
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